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伊賀の京丸屋 淺野正嗣さん

伊賀くみひも×NINJA×スカジャン 斬新なデザインでまちに活気を!

都会のファッションデザイナーから一念発起して伊賀で起業
伊賀土産を製作する会社を設立

「他には真似できない、突き抜けている商品をつくりたかった」と話すのは、伊賀の土産物を製作するブランド、伊賀の京丸屋の代表でデザイナーもつとめる淺野正嗣さん。今年の8月に、同社の2商品「伊賀くみひもスカジャン 猫忍者」「伊賀くみひもスカジャン 忍者」が、伊賀の魅力ある商品をPRする統一ブランド「IGAMONO」の認定を受けた。袖に使われる飾り紐を伊賀の伝統工芸品「伊賀くみひも」に組み替えたデザインが特徴で、光沢のあるサテン生地に浮世絵風の忍者や擬人化した忍者猫、上野天神祭の鬼行列をイメージした般若などが刺繍されている。

伊賀くみひもスカジャン 猫忍者(2020年度 IGAMONO認定)

伊賀くみひもスカジャン 猫忍者(2020年度 IGAMONO認定)

米兵の土産物として横須賀で生まれたスカジャン。柔らかいサテン生地を使用しているため、刺繍や縫製に高い技術が必要で、現在日本で製作している会社はごくわずか。淺野さんは信頼できる工場に製作を依頼し、繊細な浮世絵のデザインを刺繍で見事に表現した商品に仕上げた。「1着作るのに、機械を5時間も回すんです。製作は大変ですが、日本人が考えた洋服・スカジャンを忍者のデザインで、勝負したかった。浮世絵風にしたのは、忍者の浮世絵がほとんどなく、オリジナリティーが出せると思ったから。仕上がりには満足しています」と淺野さんは胸を張る。

繊維の町として知られる岐阜県羽島市出身の淺野さん。名古屋学芸大学メディア造形学部 ファッションデザイン学科在学中には「新人デザイナーファッション大賞2007メンズウェア部門 秀作賞」を受賞。卒業後上京し、ファッションデザイナーとして、アパレル関係に8年間勤務。伊賀には約2年前に移住してきた。

移住のきっかけは、2017年2月22日、伊賀市の「忍者市」宣言のニュースを見たこと。伊賀には幼い頃、家族と訪れたことがあった。「『忍者市』伊賀は以前にもまして、忍者で盛り上がっているに違いない」との期待を胸に、東京から伊賀へ。結果は、観光、土産物ともに満足できるものはなく、虚しさが残った。検索すると忍者土産を専門に製作する地元企業もほとんどなかった。アパレル関係で働いていたこともあり「伊賀を忍者土産でもっと盛り上げたい」という思いがこみ上げた。思い立ったら行動せずにはいられない性格。半年後には会社を退社。友人に引っ越しを手伝ってもらい、自力で関東から伊賀に移住。そして「伊賀の京丸屋」を起ち上げた。

伊賀のまちをデザインしたい!活気ある元気なまちに!

伊賀くみひもスカジャン 忍者(2020年度 IGAMONO認定)

伊賀くみひもスカジャン 忍者(2020年度 IGAMONO認定)

これまでに製作した伊賀土産は、スカジャンのほかに浮世絵風忍者のTシャツ、キャップ、バッグ、キーホルダーなど。伊賀という文字を入れて、伊賀とネット※でしか買えない限定感を出した。今までにない斬新な柄と質の高さが好評で、土産物売り場全体の平均2倍以上を売り上げたこともある。

昨年2月には、三十三フィナンシャルグループ主催の「33FGビジネスプランコンテスト2018」で優秀プランを受賞。自社ビジネスへの協力と発信を目的に、クラウドファンディングで資金を募ると、3週間も経たずに目標金額を達成した。

オリジナリティーに富んだデザインが話題を呼び、昨年から伊賀上野シティマラソンのポスターのデザインを担当。地元企業のパッケージなど、伊賀でデザインの仕事も手がけるようになった。

コロナ禍でインバウンドが見込めない中、日本もそして伊賀も、日本文化を見つめ直す時だと淺野さんは話す。「忍者は世界に誇れる日本文化の一つ。忍者発祥の地として、忍者のことなら伊賀がトップであって欲しい。今後は、自分のキャリアをいかして、地元の方と一緒に、伊賀のまちを活気ある、元気なまちにデザインしていきたい」と熱く抱負を語った。

※スカジャンはネット限定販売

商品写真提供:伊賀の京丸屋

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